ごきげんよう さんとーしゃです!
冬から春に甘さが増して美味しくなるブロッコリー。サラダやお弁当の彩りに使ったり、シチューや肉料理に入れたりと、活躍の場が多い野菜ですね。
しかし、ゆですぎてフニャフニャになったり、逆に硬すぎて食べにくかったり、茎をどうにもできなかったりと、ブロッコリーのおいしさを味わい尽くせていない場合が多いと思います。
そこで今回は、美味しく食べるためのゆで方、かなりの量がある茎の活用方法、そして美味しくいただくレシピを1つご紹介したいと思います。
【ブロッコリーのゆで方】
ブロッコリーは塩ゆでが基本ですが、簡単に電子レンジでも調理できます。
■調理前の下処理
1 大きめのボウルに水を張り、ブロッコリーを逆さにして10分ほど水に漬け、その後振り洗いし、流水でさらに洗います。浮いてくるので、鍋の蓋などで押さえます。
ブロッコリーは花蕾を食べる野菜ですが、水に漬けることで花蕾の間のゴミや虫を除くことができます。
2 小房ごとに切り落とします。切りやすい下(外側)から、小房に付いている茎をできるだけ長く残すように切っていきます。
3 ゆで時間を同じ程度にするために大きさを揃えていきます。大きさは料理によって、あるいはお好みで決めます。
この時につぼみ部分まで包丁で切ると花蕾がバラバラとれてしまうので、茎の部分から花蕾が分かれる手前まで切り込みを入れ、あとは手で割いていきます。てっぺんの部分は大きな塊になっていると思いますが、この方法で大きさを揃えましょう。また、茎の部分が太いなと思ったら、ゆで時間を他と揃えるために茎に切り込みを入れておきましょう。
■塩ゆでのやり方
1 鍋にたっぷりのお湯を沸かし、塩を加えます。目安はお湯1リットルに塩大さじ1/2くらいでしっかりと塩味が付きます。
2 沸騰したらブロッコリーの小房と切った茎を入れて、菜箸で優しく混ぜながらゆでます。ゆで時間の目安は、小さめなら2分、大きめなら3分くらいです。時間がきたら、茎の根元を押さえてみるか、食べてみてゆで加減を確認します。
3 ブロッコリーがゆで上がったらざるに上げ、バットなどに広げて冷まします。水につけてしまうと、小さなつぼみの中に水が入り、水っぽくなってしまうから水にはさらしません。
■電子レンジでのやり方
ブロッコリーを電子レンジで調理すると、調理時間が少ない、ゆで汁に栄養が流れ出ないために栄養価も損ないにくい、洗い物が耐熱容器だけと少なくてすむなどのメリットがあります。
1 耐熱皿に小房に分けたブロッコリーをのせ、水大さじ1を回しかけてからラップします。
2 1株の場合、600Wの電子レンジで3分程度加熱します。加熱時間は量あるいは機械によって異なりますので、何度かチャレンジして加減を覚えていきましょう。
3 電子レンジから取り出したら、ラップを外して粗熱を取ります。
■ゆでた場合と電子レンジ調理の比較
1 色:ゆで方にもよりますが、ゆでたブロッコリーのほうが、電子レンジで加熱したものより鮮やかになります。これはゆでる時に塩を使っているからです。
2 味:ゆでたブロッコリーは塩水を使っているため、ほどよい塩味がありますが、電子レンジの場合はブロッコリーそのものの味しかないので、調理あるいは味付けしてから食べます。
3 食感:加熱時間により、どちらが硬いとかやわらかいとは言えないと思います。硬さの好みは人それぞれだと思いますので、いずれの方法でも加熱時間を調整し、好みのかたさにしてください。
【ブロッコリーの茎の下処理と活用方法】
ブロッコリーの茎は食べられます。茎にはつぼみの部分以上に甘みがあります。茎のまわりの硬い皮を切り落とし、芯の部分だけにして調理すると、じゃがいもをねっとさせたような味わいで、美味しく食べることができます。
1 茎をまな板の上に置き、回しながら順々に皮を厚く切り落としていきます。
2 食べやすい幅に切ってゆでます。
3 細かく切ってサラダに入れる、シチューやカレーなどにジャガイモの代わりに入れるなど、様々な料理に使えます。
■ブロッコリーの保存方法
ブロッコリーは調理せずそのまま常温で置いておくと、黒ずんだり花が咲いてしまったりして美味しくいただけなくなりますので、できるだけ早く加熱処理したのち冷蔵または冷凍保存することをおすすめします。
冷蔵保存する場合、上記の方法で加熱処理したブロッコリーをジップ付き保存袋に入れ、野菜室で保存します。やむなく生のまま保存する場合は、外葉を取り除き、新聞紙で包んでからビニール袋に入れ、野菜室で保存します。いずれの場合も、なるべく早く食べきりましょう。
冷凍保存する場合、上記の方法で加熱処理したブロッコリーを冷凍用の保存袋に入れて、冷凍庫で保存します。また、洗って小房に切り分けた生のブロッコリーを冷凍用の保存袋に入れて冷凍庫で保存することもできます。
冷凍したブロッコリーは、スープや炒めものであればそのまま使うことができます。サラダなどそのまま食べる場合は、軽くゆでるか、電子レンジで加熱します。加熱せずに冷凍した場合は、塩ゆでまたは電子レンジで加熱してお好みの硬さにしてから料理に使います。
■ブロッコリーのいちおしレシピ
ブロッコリーと卵のふわマヨ炒め
1 材料(2人前)
ブロッコリー(茎も使います) 1/2個
卵 2個
顆粒コンソメ 小さじ1 (中華スープの素でもOK)
マヨネーズ 大さじ2
塩 少々
こしょう 少々
オリーブ油 小さじ1(サラダ油でもOK)
2 作り方
- ボウルに卵を割りほぐし、コンソメ、塩・こしょうを加える。
- 上記の手順でゆでるか電子レンジを使ってブロッコリーを下ごしらえする。
- フライパンに油を熱し、卵を入れて箸で混ぜる。
- 卵に半分ほど火が通ったらブロッコリーを加える。
- 全体に火が通ったらマヨネーズを加えて混ぜ、できあがり。
3 ポイント
卵に火が通りすぎると硬くなり、ブロッコリーとの一体感が損なわれますので、卵がまだドロドロした段階でブロッコリーを加えます。ブロッコリーをレンジで少し加熱してから卵と合わせると、加熱時間が少なくなりますので、より卵のフワフワ感が楽しめます。
【本日のうんちく】
ブロッコリーは、植物の分類としてはアブラナ科、つまりキャベツや小松菜の仲間です。明治時代に日本にやってきましたが、広く食べられるようになったのは生野菜を常食するようになった戦後からです。近年では、ブロッコリーに含まれる豊富な栄養について知られるようになり、需要が拡大している野菜の1つです。
ブロッコリーのカロリーは、野菜の中では高い方ですが、食べすぎを気にするほどではありません(そもそも、ブロッコリーを大量に食べることは少ないと思います)。食べた物のかさを増し、お通じを良くしたり腸内環境を整える食物繊維、ナトリウムを排出し、高血圧やむくみの原因となる塩分の摂りすぎを調整してくれるカリウム、貧血予防に効果のある鉄、造血に不可欠な葉酸、美肌維持に必要なコラーゲン生成に必要で、抗酸化作用もあるビタミンCなどを豊富に含んでいます。
サラダだけではなく、いろんな料理に活用して美味しくブロッコリーを食べ、健康な身体を作っていきましょう!